カツラの木1本を伐採

頭髪に使うかつらとは全く違いますが、名称は同じく「カツラ」なので、ふと目にした記事をお届けいたします。

その名もズバリ「カツラ」という木があるそうです。
この木は樹齢約300年ぐらいで、直径1.2m、高さは20m位の大きさだそうです。

 

カツラの木を1本伐採

 

それにしても樹齢300年とは年季が入っていますね。
約300年前の日本だと、元禄15年に赤穂藩の遺臣47名が、吉良邸討ち入りしたいわゆる(忠臣蔵)が起きた年です。
なんだか想像できない位昔に感じますね。

今回はこの「カツラ」木をアイヌ民族伝統の丸木舟「チプ」という船を造るため伐採するというのです。
ちなみにこの木1本で上記の「チプ」が1隻作れるそうです。

このチプの造船技術はアイヌ民族の伝統技術とされていて、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受けて行うそうです。
勿論、勝手に木を切って造船を行なう訳ではなく、国有林からの伐採は日高北部森林管理署から払い下げを受けての実施との事です。

 

カツラの木から造船

 

道アイヌ協会平取支部の会員9名が参加して2年ぶりに行なう予定です。
伐採前には、無事に作業が終わるよう支部長がアイヌ語で山の神様に祈りをささげるそうです。
実際の伐採はチェーンソーで15分程度で完了したそうです。

造船の期間は2カ月程度でその半年後に舟下ろしの儀式チプサンケで、進水させる予定との事です。

日本にはこうした様々な伝統技術や伝統行事がありますが、年々継承されていくものが少なくなってきているのではないでしょうか?
もちろん、古いものは問うてされて新しいものを開発する事は、文化文明を進化させるという観点からもよい事だと思います。
ただ、それぞれの国のコアな部分やアイデンティティは失う事無く、継承して存続させたいものです。

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