中国の工場に極秘潜入②(違反、事故もあり・・・)

さて、今回のかつらの工場のお話は暮れも押し迫る12月(ちょっと前ですが・・・)
そして、巷ではクリスマス直前という12/21~12/24という慌ただしい時期でした。

今回の目的は、以前からリクエストの多い「人工毛」です。
当店でも数種類の人工毛を取り扱いをしていますが、最近は高い温度でも耐えられる
もっとしなやかな人工毛を求める声が多いのです。
当店では「ご自分でセットが出来る」のが条件なので「人毛の様にセットできる人工毛」が良いのです。

この「人工毛」については私自身も、メーカー勤務時代に随分色々な物を取り扱いしてきました。
ですので、その良し悪しは見て触れば、ほとんど分かります。

しかし、「人間の毛に勝るものはない」というのが、経験上の感想です。
ただし、今回、かなりよいかつらの人工毛を取り扱っているという情報を耳にしまして、善は急げとばかりに、
中国行きを決めました。
(中国行きを決定したのは、10日前です。何事もスピードが大事ですが、あまり急なのもバタバタですね・・・)

スピード違反で切符を切られているところ
スピード違反で切符を切られているところ

そして、12/21中国の空港に到着とともに、現地の空港に手配してあった車に乗り込み、
一路、「幻の人工毛」を求めて工場へ・・・
30分ほど走ったでしょうか・・・それにしてもこの運転手、飛ばしますねーそして、運転も荒いです。
本当にぎりぎりのところを縫うようにして走っていきます。
運転の腕は確かでしょうけど、このスピードは・・・はっきり言って危険です!

そんな心配をよそに運転手は涼しい顔・・・と突然急停車。
そして、車から降りてどこかへ行って戻ってきません。
上の写真の通り、スピード違反で捕まってしまったのです。
(オイオイお客さんを乗せてそれはないだろう?・・・と少々心配です)
待ってる間も、反対車線ではミニバイクと車の事故も起きるし・・・一抹の不安がよぎります。

 

 

ようやく着いたと思って建物を見ると、なんとまあ!立派じゃありませんか!
「ここですか?」「いえ、ここは運転手が罰金を納める場所です」「・・・」
「オイオイ、そんなのは普通、後でやるんじゃないの?・・・」そんな私の気持ちをよそに、
運転手は涼しい顔で再び車に乗り込み、元のようにビュンビュン飛ばします。

そして、ようやく工場に着きました。
周りには何もないような、ひろーい場所にありますが、割とコンパクトにまとまっていて、いい感じです。

責任者の女性たちと早速の打合せです。(やっぱり、かつらの工場で働く人の大部分は女性です)
当店の素材や仕様、そして工場の植毛技術等を一通り確認します。

そしていよいよ人工毛の登場です!
「ん?んん!?」なんだか人工毛としては、珍しい感触です。
見本の毛束だけでは分からないので、かつらに植毛されたものを要求して触ってみます。
「うーん」この手触り・・・悪くないですね。
(私は、この手の新しいものには「悪い」から入るので、今回は高得点という事です)

とまあ、新しい人工毛は好印象(高得点?)でしたが、やはりカットして熱処理やブローその他色々を
チェックしないと評価はできません。

という訳で見本の人工毛を分けてもらい日本でテストして、同時に工場では、テスト用のかつらを作成する事にしました。
ここまでで、半日以上かかっているので、もうどっぷり日も暮れています。

では、今日はこの辺にしてどうですかこの後・・・という事で、お食事会を開いてくれるとの事です。
レストランに着くと、この会社の社長さんが、待っていてくれまして、大歓迎です!
割とお若い社長で、まだ40代半ばです。
新しく近代的な工場を現在建設中とかで、カツラ事業になかなか意欲的な印象を受けました。

とまあ、初日はなかなか良い滑り出しで、後の日程は従来の取引している工場と商品の打ち合わせや、
以前から知っている別の工場へと、足を延ばしてかつらの仕様の提案や、打合せ。
そして、かつらの素材だけを扱っている会社への訪問等の日程で、慌ただしく完了でした。

その後、工場から新しい人工毛の見本かつらも送られてきまして、色々テストして良い感触を得ています。
今後、正式にHP上でお知らせします。

乞うご期待!!

福井

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